本当の休養の取り方

灰色のベッドにスーツを着た男性が大の字に寝そべっている状態

これを読まれているあなたはきっと疲れているか、最近きちんと休めていないなと感じている方が多いのでは無いでしょうか。

実際、平成27年度の厚生労働省の健康実態調査の結果では、男性は70.7%、女性は81.2%もの人が、日常生活において悩みやストレスを抱えていると回答したそうです。

そんな中私たちは日々のストレスに対処する為休養をとることが必要であることは分かっていても、正しい休養を取れている方はどれくらいいるでしょうか。

仕事終わりに毎晩お酒を飲んで、気がついたら朝を迎えていたり、休みの日は一日中寝て過ごしたり、仕事の合間に甘いものを間食してストレスを紛らわせていたり、栄養ドリンクを常用していたりしませんか?

それは、本当の意味で休養にはなっていません。

私たちの体はこの忙しい世の中に身をさらされているからこそ、正しい休養の取り方が求められています。

ここでその正しい休養の取り方をご紹介していくので、是非自分に合った休養の取り方を見つけて実践してみて下さい。

皆さん、疲れをそのまま放置していませんか?

例えば風邪を引いたら風邪薬を飲んだり早めに寝たり、栄養がある食事を心がけたりする方は多いと思いますが、“疲れ”だけだと軽視されがちです。

そもそも疲労とは、心や体に負荷がかかり、本来のパフォーマンスを発揮出来なくなったり、独特な不快感や集中力の低下などの症状が起こります。

つまり疲労とは、心身からの「休養が必要」という緊急信号にも関わらず、きちんとした対策や休養も取らないまま更に疲労を蓄積することで、睡眠障害や抑うつなどの症状に発展してしまう恐れがあるのです。

疲れとは単なる状態ではなく、病を発症する手前の状態であり、本来ならば疲れる前に休養をしっかり取らなくてはならないのです。

日本人は挨拶として「お疲れ様」と声をかける習慣がありますが、それ程に疲れている状態が蔓延していると考えると、私たちは一刻も早く休養を取らなくてはと思いませんか?

では休養と言ってもどんな休養が考えられるでしょうか?

お酒を飲む?丸一日寝て過ごす?甘いものを食べまくる?

実は全部休養になっていないかもしれません。

お酒が大好きな方には残念なお知らせかもしれませんが、お酒も少量なら体に良いと聞いたことがあるかと思いますが、アルコールを摂取すると体内では有害なアセトアルデヒドが生成されます。

簡単に言えば、DNAを傷つけて悪性腫瘍ができやすくなるということです。

また研究の結果、睡眠の質を乱してしまうことも分かっているので、もしお酒を飲むのなら睡眠の4時間以上前に少量飲む程度に心がけましょう。

また、平日の疲れを丸一日睡眠に充てて回復しようという方もいらっしゃるかと思いますが、これもあまりお勧めではありません。

何故なら体内時計が狂ってしまうことで、時差ボケのような症状が現れたり、自律神経が乱れてしまう可能性があります。

もしそれでも休みの日は沢山寝たいと言う場合は、起きる時間は出来るだけ一定にして、寝る時間を早めにしましょう。

そうすることで体内時計が狂いにくくなるだけでなく、起床後60分以内に日光を浴びることで幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌され、ストレス解消にも繋がりやすくなります。

では、甘いものを沢山食べるのはどうでしょうか。

確かに甘いものを食べると脳に栄養が行き渡り、またリラックス効果も期待できますが、やはり食べ過ぎは良くありません。

甘いものを食べすぎると肥満に繋がる他、砂糖を消化する際に必要なビタミンB群やカルシウム不足で余計ストレスが増えてしまい、気分が安定しなくなる可能性があるからです。

甘いものを食べるのであれば、1日におよそ200kcalを目安にしておきましょう。

休養には積極的休養と消極的休養があります。先に上記した休養は消極的休養となります。

では積極的休養とは何か。

ひとつは運動です。

え?運動?休養なのに?と思われる方もいらっしゃるかと思います。

確かに次の日に疲れが残るほどの運動だと休養にならないかと思いますが、例えば自然豊かな公園をウォーキングしてみたり、軽いジョギングや水泳をイメージしてみて下さい。

運動、特に有酸素運動をすると全身に血液が巡り、老廃物が排出されます。

結果、軽い有酸素運動は疲労を回復させる効果があるのです。

また、趣味に打ち込むの良いでしょう。

映画を見て涙したり笑ったり、栄養を考えて料理を作ってみるのも良いかもしれません。

体を動かす趣味、心を動かす趣味、何かを創造する趣味、それぞれの領域で1種類ずつ趣味を見つけておくと人生がより楽しいものになるだけでなく、疲労軽減にも繋がります。

詳しくはこちらの記事を見てみて下さいね。

会社に「風邪を引いたので休ませて下さい」は言えても、「なんだか疲れが残っているので休ませて下さい」って中々言いづらい上に、「それは大変だ、ゆっくり休みなさい」などと言ってくれる会社の方が珍しいかと思います。

しかし、疲れは放置すればする程、どんどん心身を蝕んでいきます。

例えば水分補給は、「喉が渇いた」と感じてから飲むのでは遅く、喉が渇いたと感じる前に水分を補給することが大切なように、疲れも、疲れたと感じる前に対処することが重要です。

休養の取り方は人それぞれで、休養のタイミングやバランスは一概に当てはまるものでは無いかと思いますが、疲れを感じるメカニズムや疲労が蓄積すると現れる症状などは共通で、誰しもが疲れの恐ろしさは身をもって知っているはず。

疲れたら休む、疲れる前に休むをどうか徹底して下さい。

そして周りに疲れている人がいたら安心して休養が取れる環境を一緒に作っていきませんか?

まずは自分から、そして人にも休養を促す。

そんな社会が実現することを願ってやみません。

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