「やらないこと」と「やりたくないこと」を考える

木のテーブルの上に、やる、やらない、と書かれた木札の間に人形が迷っている様子で置かれている様子。
青と白の背景に人形の人形が難しそうな表情を浮かべている様子。悩みがある様子。

突然ですが今、やりたくないことは何ですか?

少し昼寝をしたいとか、美味しいおやつが食べたいなんて、もしかしたら5分後には実現可能なものから、起業したい、海外に住みたい、宇宙飛行士になりたいなど、少し準備や時間が必要なものまで、人には様々な願望や欲望が心や頭の中で渦巻いているのではないでしょうか。

その中で、実現が不可能なものや、現実的ではないもの、叶えられそうにないもの、届かなかったら絶望してしまうものなどは、いつの間にか妄想という箱の中に仕舞い込んで気がついたら忘れていたり、見ないフリをされているものあるかと思います。

今回はそんな箱の中をこじ開けようという話ではなく、「やらないこと」と「やりたくないこと」について少し掘り下げて、自分が本当にやりたいことに向き合える時間を作りたいと思います。

日々の慌ただしさの中で、今自分がやりたいこととやりたくないことの境界が曖昧になっている方は、是非最後まで読んでもらえると嬉しいです。

木のテーブルの上に、やる、やらない、と書かれた木札の間に人形が迷っている様子で置かれている様子。

スケジュール帳やカレンダーなど、自分の予定が確認できるものを見てみて下さい。

きっとほとんどの方が「やること」「やらなきゃいけないこと」を詰め込んでいるのではないでしょうか。

そりゃそうですよね、だってそれがスケジュール帳の使い方です。

「この日はこれをやらないぞ」とやらないことを書く人は少数かもしれません。

しかし、慌ただしい日々を過ごす中で「やらないこと」「やらなくて良いこと」を見直す時間は非常に重要です。

例えば「勉強したい!でもついスマホを見ちゃう」、「朝の時間を有効活用したい!けど目覚ましをセットしてもつい二度寝しちゃう」、「運動したい!けど気がついたら1日が終わっていた」なんてことは、誰にでもある経験かと思います。

全部私のことなんですけどね。

やりたいことは意識できても、「やらないこと」を意識するのは意外と難しいのです。

その為、やりたいことに意識を向けるのではなく、「やらないこと」に意識を向けることで、あとは勝手にやりたいことがやれるようになるのです。

「明日は早起きして本を読むぞ!」ではなく、「明日は二度寝しないぞ!」とか、「今日は勉強するからスマホ触らないぞ!」ではなく「スマホを家に置いていく、もしくは2時間電源を切って鞄にしまおう」など、やらないことに意識を向けるだけで、あとはやりたいことは勝手にやり始めてしまうものです。

ただし、ハードルの高過ぎる「やらない」は結局やってしまいがちなので、どうしたら「やらない」かを逆算する必要があります。

例えば、夜寝るギリギリまでスマホを見て夜更かししているのに、翌日無理やり早起きをすることは健康を害す可能性がありますし、午後には集中力が切れて昼寝のつもりが爆寝なんてことになるかもしれません。

「ダイエット中だから甘いものは食べないぞ」と決めていても、夜にはとてもお腹が空いて爆食いしてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。

ただ「やらない」ことを決めるのではなく、どうしたら本当にそれを「やらなくて済む」のかを、きちんと考えて準備することが重要です。

やらないことを決める⇨やってしまう。

を繰り返すと、脳が「これはできないことなんだ」と決めつけてしまうかもしれません。

まずは今の自分のハードルに合った「やらない」ことを決めて、どうしたらそれをやらなくて済むかを明確にしておきましょう。

そして勿論、それをやらないことでどんな利益があるのかも頭の片隅に常に入れるようにして下さい。

人はやりたいことよりも、やらないことを意識する方が難しいのです。

青色の積木の上に人形が二体乗っている。めんどうと書かれた木札が隣に置かれている。

次に「やりたくないこと」について考えていきます。

やりたくないことは、やらないことよりも、「本当はやりたくないのだけれど仕方なくやらざるを得ない」や、自分の意思でコントロールすることが難しいことが含まれます。

「満員電車に乗りたくない」と思っていても、「満員電車に乗らないぞ」と行動に移せる人はどれくらいいるでしょうか。

「これ以上太りたくないな」と思っていても、「これ以上絶対に太らないぞ」の方が崖っぷち感がありますよね。

人は、何でもかんでも白黒はっきりつけて日々行動している訳ではありません。

ただその中でも今一度、自分の心の声に耳を傾けてみて下さい。

「あれ?何で自分はこれをやりたくないと思っているんだろう」と。

そこを深掘りすることで、現状を大きく変えることができなくても少しの変化を起こすヒントになるかも知れません。

例えば私は満員電車に乗りたくないのですが、「何で満員電車に乗りたくないのだろう」と考えてみたら、私の場合の答えは「臭い」でした。

化粧品や香水だけでなく、汗や皮脂などの匂いに少し敏感で、多少ギュウギュウ詰めになったり椅子に座れないことなどはそんなに苦痛ではないのですが、とにかく「臭い」のが耐えられなかったのです。

その為、仕事の開始時間を朝からお昼に変えてもらい、そもそも満員電車に乗らない事と、常に自分が好きな香りのするものを持ち歩き、少しでも臭いで具合が悪くなりそうになったら、すぐにそれに頼るようにしてから、通勤時のストレスがかなり緩和されました。

そもそも私の場合は、満員電車に乗りたくない⇨満員電車に乗らないという解決策を与えてもらえたので幸運だなとも思ってはいるのですが、仮にそれを回避出来ないとしても「こうすればまだマシ」という、正解寄りのアンサーを持っているだけでも少しストレスを回避できます。

このように、何故自分がそれを「やりたくない」のかと考えてみることは自分自身を理解することにも繋がり、そこから「自分は何がしたいのか」を考えるヒントにもなります。

「太りたくない」⇨「もっと体を引き締めて走れる体になったらハーフマラソンに出てみたいから」

「働きたくない」⇨「転職をして新しい職場で働きたい、もしくは自分のスキルを磨いて独立したいから」

「今日はご飯を作りたくない」⇨「疲れが溜まっているから休むことを優先したいのか、たまには外食などで違う味のものを楽しみたいのか」

今あなたがやりたくないことは何ですか?また、どうしてもそれをやりたくないのかを少し時間をとって掘り下げてみて下さい。

もしかしたら、自分の本当の声が聞こえてくるかも知れません。

桃色の家のイラストの上に色とりどりにナンバリングされた小さなプレートがランダムに置かれている。

とは言え、やりたくないけどやらなきゃいけないことや、やらなくても良いのにと分かっていてもやってしまうことも沢山あるかと思います。

最後にここで、自分の行動に優先順位をつけることをお話しします。

自分の中でやりたいこと、やらなきゃいけないこと、やりたくないこと、やらなきゃいけないことが明確に線引きできたら、その中で重要度の高い順番から優先順位をつけていきます。

将来の為に今の内からお金の勉強をしたい。けれど、今の仕事を投げ出すことはできない。

この場合仕事が優先度の一番上に来るかと思うのですが、では「飲み会」はどうですか?

仕事終わりに飲むお酒は美味しいし、気持ち的にも「頑張ったから1杯だけ」なんてフラフラと同僚に誘われるがまま居酒屋さんへ直行してしまう日もあるかと思います。

では、やりたかったお金の勉強と同僚との飲み会、優先度が高いのはどちらですか?

優先度は決まった答えが無い為、人によって答えは分かれるかと思います。

けれどもし本当に勉強がしたいのなら、飲み会の時間あるいは通勤時間、朝お布団に入っている時間、それらの時間配分に優先順位をつけて行動するしかありません。

1日は24時間しかなく、それだけは唯一平等と言っても過言ではありません。

どの時間に自分がやりたいことを当て嵌めていくのか、今すぐにやらなくて良いことは何かを考えるクセをつけると、意外と自分がやりたいことの時間の確保は難しく無いことが分かると思います。

やらないこと、やりたくないことを我慢してやることは、必ずしも正義とは限りません。

むしろ、いかにしてやらなくて良いか、やらない為にどんな工夫ができるのか。

それを考えて実行できるのもまた一つの正解では無いでしょうか。

是非皆さんも今一度、自分の心と頭に耳を傾けて、「やりたくないこと」に意識を向けてみて下さい。

結果、自分のやりたいことに繋がるかもしれませんよ。

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